DTP用語集

DTP用語集。プレゼン資料作成にもお役立ち。DTP業界で日常使用される用語をご紹介

あ行

アイテム
QuarkXPressで紙面に文字や図版をレイアウトしていくときに使うテキストボックス、テキスパス、画像ボックスとラインの4つをまとめてアイテムとよぶ。 PageMakerではふつうテキストブロック、グラフィック、線とよび分ける。 InDesignでは多数のオブジェクトをライブラリに登録するときの名称として「アイテム情報」という言葉を使っている。
アウトライン化
使いたい文字や記号がPostScriptでの出力に適さないときや文字をデザイン的に加工したい場合にIllustratorやFreeHandなどのPostScript対応のドローソフトで文字の形そのままの線画に置き換えることをいう。アウトラインをとる、ということもある。アウトライン化された文字は、テキストではなく画像データとして扱われる。
アウトラインフォント
文字のりんかく(アウトライン)を数式化して定義したフォントのこと。拡大・縮小・変形しても文字の形が崩れないという利点を持つので、DTPではアウトラインフォントで出力するのが常識となっている。
アクロバット(Acrobat、Adobe Acrobat)
PageMakerやQuarkXPressで作成したページデザインをそのまま保持しながらデータを圧縮してPDF(Portable Document File)という圧縮ファイル形式に変換、加工するツールやPDFのファイルを読むツールの総称。
イラストレーター(Illustrator)
アドビ システムズ社のドロー系グラフィックソフト。正式にはAdobe Illustrator。ページレイアウトソフトのQuarkXPressやPageMaker、およびPhotoshopと並び、DTP三種の神器といわれるほどに普及している。
インデザイン(InDesign)
アドビ システムズ社のレイアウトソフト。日本語組版に重きが置かれており、JIS X 4051-1995(日本語文書の行組版方法)に準じたきめ細かい日本語組版の設定が可能。組版、レイアウトをしっかり意識して作業できるようになっている。
ウエイト
フォントの太さのこと。同じ名称のフォントで、細いものから太いものまでバリエーションがある場合に規定される。単に細い、太いというだけでなくフォントのデザインを考慮して作られている。
エクセル(Excel)
マイクロソフト社の高機能表計算ソフト。正式にはMicrosoft Excel。Mac版とWindows版がある。
DTPの世界では、表組み機能を補うために使用される。OLE機能を使って、QuarkXPressやPageMakerのドキュメントに画像として配置することができる。InDesignでは「配置」のオプションによって、セル毎のデータをタブで区切られたテキストとして取り込むことができる。
オートトレース
スキャナなどで取り込んだ地図や特殊なロゴなどを下絵としてIllustratorやFreeHandなどのドローソフトで、自動的に下絵の輪郭をトレースする機能を指す。下絵として取り込まれた画像は細部まで精細には表示されにくく、トレースの精度も高くないので事後の修正が必要になる。

 

か行

カーニング
文字と文字の間隔を、隣り合った文字の形に合わせて個別の間隔で広げたり狭めたりすること。
QuarkXPress、PageMaker、InDesignはパレット上の操作でカーニングを行える。
キャピタルレター
欧文の大文字のこと。キャップと略していうことが多い。
キャプション
図版に添える説明文。ネームともいう。
キャラクタライゼーション
QuarkXPressやPageMaker、またMacOSに組み込まれているCMS(カラーマネジメントシステム)の機能で、画面上と周辺機器の色のずれを自動的に補正する働きをする。
キャリブレーション
製版工程で行う「補正」の意味。CEPSや、Photoshopなどの画像処理ができるアプリケーションソフトには、「カラーキャリブレーション」という色補正機能がある。また網点の形や比率などを調整する「ドットキャリブレーション」の設定機能もある 。
強制改行
文章の途中で意識的・強制的に行を改め、続きを新しい行から始めることを指す。QuarkXPress、InDesignでは、リターン(return)キーを入力することによって、改行すると同時に段落を区切ることを指す。PageMakerでは解釈が異なり、シフト(shift)+リターン(return)キーを入力して、段落属性を維持したままの改行をすること、つまりQuarkXPressでいうソフトリターンを指す。
グループ化
レイアウトソフトで、複数のアイテム(オブジェクト)を一度に選択し、まとめて移動やサイズ変更ができるようにすること。グループ化されたアイテムは、あたかもひとつのアイテムのように移動させることができる。表組みのテキストとラインなどのようなアイテム同士の位置関係を変えたくない場合などに適用する。
合成フォント
QuarkXPress、PageMaker、InDesignでは、字種(仮名、漢字、英字、数字など)のそれぞれに任意のフォントを割り当てて登録すると、ひとつのフォントと同じように扱うことができる。たとえば、仮名を細明朝体、漢字を中ゴシック体と設定し、「セット1」という名前を付けておくと、ある文字列を選択してフォントをセット1にすると、自動的に仮名は細明朝体、漢字は中ゴシック体になる。

 

さ行

シャッフリング
QuarkXPressやPageMakerでページ物を作成しているとき、ページを挿入・削除・移動すると、その変更にともなって自動的に後続のページの再配置、左右の入れ替え、自動ノンブルが入力されて いる場合はノンブルの振り直しなどを行う。これをシャッフリングという。InDesignでも同様のことができるが、左右の見開き関係を保持する機能なども追加されている。
シングルページ
QuarkXPressでは、右ページと左ページから構成されているものを見開きページとよぶのに対して、見開きになっていないドキュメントをシングルページとよぶ。
スペルチェック
DTPソフトやワープロソフトには、テキストの中に英単語が含まれているとき、その綴りに間違いがないかどうかチェックし、正しい綴りの候補を提示する機能が用意されている。この機能のことを「スペルチェック」という。辞書に含まれていない綴りを検出する仕組みなので、複合語や固有名詞を「辞書にない単語」としてチェックすることが多い。この場合はその語を「登録」することによって辞書に含めることもできる。
ソフトリターン
DTPソフトやワープロソフトでは、リターンで区切られたテキストを段落と定義しているが、QuarkXPressやPageMakerではリターン(return)キーとシフト(shift)キーの組み合わせで、段落書式は変えずに行だけ改めることができる。これをソフトリターンとよぶ。ソフトリターンで改行された行は、前の行と属性が同じになる。複数行にわたる見出しなどに有効。PageMakerでは「強制改行」という。

 

た行

チャプター
QuarkXPressのブック機能で、複数のドキュメントファイルを操作する際、それぞれのファイルはブックを構成する「チャプター」として扱われる。
データ変換
ファイルの形式(フォーマット)を変えること。画像ソフトで作った画像のファイル形式をQuarkXPressやPageMakerに読み込めるEPSに変えたり、出力に適した形式に変えたりと、DTPの作業ではデータ変換がよく行われる。
ドキュメント
DTPソフトで作成する文書ファイルのこと。PageMakerでは「パブリケーション」ともいう。
特殊文字
DTPソフトやワープロソフトでの作業中に画面上に表示させることはできるが、印刷はされない文字の ことを特殊文字(または特殊キャラクタ、非印刷キャラクタ)という。タブ、リターンスペースなどがある。 これらの特殊文字は表示/非表示の選択ができるようになっている。また、も検索・置換の対象文字にできるが、入力する方法はソフトによって異なる。
ドット
点のこと。画面表示やプリンタ出力されるものはすべて小さな点(ドット)の集まりで構成されている。ドットのサイズが小さいほど、よりシャープな画像や文字が表示できる。
トラッキング
選択された文字列の文字と文字の間隔を一律に調整すること。QuarkXPressやPageMakerでは、パレット上の操作でトラッキングを行える。
トリミング
写真をレイアウトする際、不要な部分をカットすること。写真のプリントにトレーシングペーパーをかけ、その上にカットする部分を指定する。DTPで使う画像データの場合は、画面上で不要部分をカットできる。

 

な行

流し込み
ワープロ、エディタなどで作成されたテキストデータをPageMakerのドキュメント上に取り込む=割り付けること。QuarkXPressの「テキスト取り込み」にあたる。
ノーマルスタイルシート
QuarkXPressでテキストボックスを新たに作ると、そこに取り込んだテキストは、細明朝体で12ポイント(16.933級)、行送りは自動となる。これは、デフォルトの状態ですでにできている「ノーマルスタイルシート」というスタイルシートが適用されているため。「ノーマルスタイルシート」の内容は自由に変更できる。

 

は行

バイト
コンピュータが扱う情報の量を表す単位。1バイトは8ビットに相当する。1バイトは2の8乗=256通りを表現することができる。たとえばアルファベット文字は大文字、小文字、記号類を含めても1バイトで表せるので1バイト文字とよばれる。日本語の漢字は2バイト文字である。メモリの容量やディスクの記憶容量、ファイルの大きさなどは一般にバイト(キロバイト、メガバイト)で表す。
ハイフネーション
欧文の組版で、ひとつの単語を2行に渡って表記するときに、音節の切れ目にハイフンを入れて 、そこから先だけを次の行に送ることをハイフネーションという。単語はどこで分割してもいいのではなく、辞書に示された音節の切れ目を参照する。QuarkXPressやInDesignの「自動ハイフン」やPageMakerの「ハイフネーション」という機能は、自動的にハイフネーション処理をすることができる。ハイフンで終わる行が連続するのを制限するなど、さらに細かい設定ができるようになっている。
フォトショップ(PhotoShop)
画像の加工・修正などが自在にできるPostScript対応のフォトレタッチ兼ペイントソフト。正式にはAdobe Photoshop。画像の色調を変えたり、切り抜いたり、ほかの画像のデータと合成して新しい画像を作成したりできる。Mac版、Windows版がある。
フレームメーカー(FrameMaker)
アドビ システムズ社のクロスメディア対応のレイアウトソフト。正式にはAdobe FrameMaker。
Mac版、Windows版とUNIX版がある。Web、CD-ROM、印刷など、複数のメディアでの配信を想定している。
ページメーカー(PageMaker)
QuarkXPressと並ぶアドビ システムズ社のレイアウトソフト。正式にはAdobe PageMaker。
QuarkXPressとの違いはボックスを作らなくてもドキュメント上の好きなところにテキストや画像を配置できる点。HTML書き出しやPDF作成コマンドなど、電子出版に対応した機能も充実されている。

 

ま行

メトリクスカーニング
多くの欧文フォントに含まれている、LA、To、WA、Ya、yoなどのペアカーニング値を使用するカーニング方法。InDesignではこのカーニングがデフォルトで選択されているため、欧文テキストを取り込むと同時にこのカーニングが実行される。
文字スタイルシート
QuarkXPress4.0J以降とInDesignで使用できる、文字単位の書式登録機能。段落内で、ある文字を強調するために、書体や色を本文と変える場合などに利用する。「段落スタイルシート」と合わせて設定を登録しておいて使うと効率的にテキスト処理ができる。

 

や行

 

ら行

レイアウトソフト
DTPで最も主要な役割を任うアプリケーションソフト。印刷したい紙の大きさをあらかじめ指定して、画面上でレイアウトを行いながらページを作成していく。ページレイアウトソフトともいう。

参考文献:図解DTP用語事典